卵白や卵黄で育毛効果が違う?ビオチンが豊富な卵で薄毛対策

卵白や卵黄で育毛効果が違う?ビオチンが豊富な卵で薄毛対策

卵かけご飯、目玉焼き、ゆで卵など、卵は日本人の食卓に欠かすことのできない食材の1つです。豊富な栄養素を数多く含んでいるこの卵に育毛の効果があるか調査しました。

卵に含まれている主な栄養素とは?

卵の栄養素

普段の食生活でなくてはならない存在の卵にはたんぱく質、ビタミン類、ミネラル類などの育毛のために必要な栄養素がほとんど含まれています。

  • たんぱく質
  • 脂質
  • 炭水化物
  • ビタミンA
  • ビタミンD
  • ビタミンE
  • ビタミンK
  • ビタミンB1 ビタミンB2
  • ナイアシン(ビタミンB3)
  • パントテン酸(ビタミンB5)
  • ビタミンB6
  • ビオチン(ビタミンB7)
  • ビタミンB12
  • 葉酸
  • ナトリウム
  • カリウム
  • カルシウム
  • マグネシウム
  • リン
  • 亜鉛
  • マンガン
  • ヨウ素
  • セレン

アミノ酸の構成を比較し、栄養価を評価する指標にアミノ酸スコアというものがあります。タンパク質や9種類の必須アミノ酸の量とバランスを評価するもので、この数値が100に近いほどアミノ酸のバランスが良いとされています。
卵のアミノ酸スコアは最高値の100になります。

なぜ卵は育毛に効果があると言われているか?

卵の育毛効果

卵には上記のように髪に関係している栄養が豊富に含まれていますが、中でも黄身に含まれるビオチンは髪にいい成分として注目されています。

卵黄に豊富に含まれるビオチンとは?

卵黄に豊富に含まれるビオチン

ビオチンは哺乳類では合成ができない必須の水溶性ビタミンです。このビオチンは食品で摂取するほか、腸内細菌によっても合成されます。しかしその合成量だけでは生体における必要量を維持できないと言われています。

このビオチンは補酵素として働くことから補酵素Rともよばれます。また、ビタミンB群と同じく脂肪・糖質・タンパク質の代謝に関与し、脂肪酸の合成、糖新生、アミノ酸の代謝に関わる酵素の働きをサポートしています。卵においてこのビオチンは主に卵黄に含まれており、熱に強いことも特徴です。

ビオチンの育毛効果とは?

ビオチンの育毛効果

頭皮の血行促進

ビオチンは皮下組織の毛細血管を太くして血流を上げる効果があり、皮膚基底細胞の下部にある毛細血管を太くして血行を良くするといわれています。血行を良くすることで、頭全体に育毛に関する栄養を行き渡らせることができます。

頭皮を正常な状態に保つ

ビオチンは近年ではアトピー性皮膚炎の原因であるヒスタミンを体外に排泄する作用があることから、アトピーの治療に有効と考えられています。ビオチンには皮膚の状態を元に戻す、再生力を高める働きがあり、頭皮を健康に導きます。

育毛以外のビオチンの健康効果とは?

育毛以外のビオチンの健康効果
ビオチンは育毛以外にも様々な健康効果を発揮します。

疲労回復効果

疲労感や筋肉痛の原因は、体内に乳酸があるからです。乳酸はスポーツの後や、ブドウ糖のエネルギー生産の過程での燃えカスとして発生します。乳酸は肝臓でピルビン酸からオキザロ酢酸へ変化し、再びブドウ糖へ再合成されます(糖のリサイクル)。

ビオチンは、ピルビン酸からオキザロ酢酸へと変化をとげる際に働く酵素の、補助的な役割を担っています。したがってビオチンが不足すると、糖のリサイクルがスムーズに進まなくなるので、疲労感や筋肉痛を引き起こしやすくなると言われています。

白髪防止効果

ビオチンはアミノ酸の代謝に関わる酵素の補酵素として働きます。アミノ酸はたんぱく質の材料であるため、ビオチンが不足してアミノ酸代謝が滞ると、毛髪などにも影響がでて、脱毛や白髪といった症状が引き起こされます。

ビオチンの1日摂取量の目安は?

ビオチンの1日摂取量の目安
ビオチンは推定平均必要量や推奨量を定めるためのデータが十分にはないため、日本人のビオチンの平均摂取量をもとに、推奨量に代わる数値として目安量が設定されています。ビオチンの成人男女の1日の目安量は50μgです。

ビオチンは大量に経口投与した場合でも健康障害が発症した報告などは特にないため、上限量については設定されていません。

卵白?卵黄?育毛に効果的な卵の食べ方とは?

半分に割られたゆで卵のアップ画像
卵の育毛効果を最大限に高めるためにはかきまぜない状態で加熱する事がとても重要になります。生のままや、白身と黄身をかき混ぜてしまうと、白身にあるたんぱく質の一種のアビシンが黄身のビオチンと結合してしまい、体内に吸収しにくくなってしまいます。

そのため同じ卵の食べ方でも、卵かけご飯は白身と黄身をかき混ぜてしまうので、育毛効果はゆで卵や目玉焼きで食べるのと比べて半減してしまいます。ゆで卵や目玉焼きは卵かけご飯と違って黄身と白身を混ぜることなく、加熱して食べるため、白身に含まれているアビシンと黄身に含まれているビオチンが結合することなく、卵が持っている育毛効果を余すところなく享受することが出来ます。

卵を食べる上での注意点とは?

卵を食べる上での注意点
卵はコレステロールの高い食品として、摂取を気にされる方も多いと思いますが、厚生労働省による「2015年度版 日本人の食事摂取基準」の改訂により、コレステロールの摂取量の上限量は設けないという方針に変わり、卵だけではなく食品全般からのコレステロールの摂取量に関しては心配しなくても良いということになりました。

かといって食べ過ぎは健康を損なう可能性もあります。1日2~3個までとし、他の食材からもバランスよく栄養を摂取することが大切です。

白と茶色の卵には栄養価の違いがあるのか?

白と茶色の卵には栄養価の違い
卵には殻の白いものと茶色いものとがありますが中身の味や栄養素の違いはありません。

卵の殻の色の違いは、卵を産む親鳥の違いに由来していて、親が白ければ白い卵が、親が茶色であれば茶色い卵が生まれます。スーパーなどで購入する際、白い卵よりも茶色い卵のほうが若干値段が高いですが、これは茶色い卵を産む親鳥のほうが白い卵を産む親鳥よりも体が大きくその分餌代に跳ね返ってきていることに起因しています。

卵の薄皮で作る育毛ローションとは?

卵の薄皮で作る育毛ローションと卵の薄皮には毛髪を作るアミノ酸が豊富に含まれています。卵の薄皮と焼酎で作る育毛ローションの作り方を紹介します。

用意するもの

  • 生卵 10~15個
  • ホワイトリカー(甲類焼酎) 200ml
    1. 生卵の殻をよく洗って割る。
    2. 内側にある薄皮を剥ぎ取り、乾燥させる。
      ※殻を水に漬けておくと薄皮が剥がれやすくなります。また、カラカラになるまで乾燥させることがポイントです。多少であれば殻が付いていても問題ありません。
    3.     

    4. 薄皮をガラスに入れてホワイトリカー(甲類焼酎) を注ぎ冷暗所に一週間ほど置く。
    5. 完成
      ※2週間ほどで使い切るようにして下さい。

    スポイトなどで手に適量とり、お風呂上りなどに指の腹を使ってマッサージするようにして頭皮に馴染ませると効果的です。

     必ず腕の内側などでパッチテストをして異常がないか確認してから使用して下さい。万が一使用中に異常が出た場合はすぐに使用をやめて下さい。

    卵が嫌い?」卵以外でビオチンを含む食材

    ビオチンは牛や豚の肝臓、かれいやいわしなどの魚類、種実類、ゆでた大豆などに多く含まれますので、卵が嫌いな人でもビオチンを接種することは可能です。

    まとめ

    卵には髪や育毛に関係する豊富な栄養素が含まれていることが分かりました。調理法によっては半減してしまう栄養素もあるので、注意しながら日々の食生活に意識して取り入れてみるのもいいかもしれません。AGA(男性型脱毛症)の治療とあわせ食生活の改善は育毛にとって大切です。

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    本記事の寄稿者情報

    鈴木亮輔
    31歳独身。趣味はPCの自作と猫カフェ巡り。新宿のIT会社に勤務するサラリーマンです。20代中盤から徐々に抜け毛が増えて薄毛(M字部分)になり始め、長年に渡り自身で育毛剤を自作するなどの抜け毛や薄毛の改善方法を模索した実体験や、AGAクリニックの通院体験を活かして記事の執筆をしています。薄毛に悩む人は一人でも減ることを祈って、薄毛や育毛対策に有効となる情報を発信をしていきます。
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