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ミノキシジルを効果的に毛根に届ける新技術を近畿大が開発 研究内容に迫る

ミノキシジルを効果的に毛根に届ける新技術を近畿大が開発 研究内容に迫る

近畿大学の長井紀章准教授らによって新しく開発された、育毛剤成分を効率的に毛包に届ける新技術の内容をご紹介いたします。

新技術の内容とは

発毛成分のミノキシジルを200ナノ(ナノは10億分の1)メートルほどの微粒子にして水に混ざりやすくすることで、毛根により多くの成分が浸透して効果が高まる。成分の濃度も市販品よりも高められるという。
日本経済新聞

近畿大学の長井紀章准教授らが開発した新技術とは、発毛成分として効果のあるミノキシジルを微粒子化(ナノ化)することで水に混ざりやすくし、成分を毛根に効率的に届けられるというものです。
ミノキシジルを微粒子にすることで様々なメリットが期待できます。

ナノ粒子の大きさについて

ナノメートルの「ナノ」とは国際的に決められた(SI系)、数の接頭辞で、センチメートルやミリメートルの「センチ」や「ミリ」と同じようなものです。
あまりに小さいので想像しがたいですが、1ミリメートルの1,000,000の1(百万分の1)の大きさになります。

ミノキシジル成分の特徴とは

ミノキシジルは水に溶けないもののアルコールに多少溶けるという性質を持っています。
その為、現在ミノキシジル入りの液体を精製する際は、特殊なアルコールに溶かす方法が用いられています。

ミノキシジルの効果とは

もともとは高血圧の治療のための血管拡張剤として開発され、臨床試験によって発毛効果が認められました。
毛母細胞に働きかけ、毛母の細胞分裂をうながしたり、頭皮の血行をよくして髪の毛の生えやすい環境をつくったりする効果があります。

ミノキシジルを微粒子化(ナノ化)する方法について

研究チームが開発したミノキシジルを微粒子化(ナノ化)する手法とは、まずミノキシジルを細かく破砕して微粒子にし、オリゴ糖の一種であるシクロデキストリンを混ぜるというものです。
すると、ミノキシジル微粒子は水に溶けないが軽いため、均一に分散し漂い続けます。
分散は一か月たってもし続け、沈殿しなかったというデータもあります。

ミノキシジルをナノ化することでのメリットとは

ミノキシジルを微粒子化(ナノ化)するとどんなメリットがあるのでしょうか。
従来の方法と、新技術の違いを解説していきます。

従来のミノキシジルを液体に溶かす手法をと微粒子化(ナノ化)して溶かす手法の違い

従来の手法の特徴

ミノキシジルは水に溶けない性質があるので、特殊なアルコールに溶かしてミノキシジル液を精製しています。
ただ、この方法で精製されたミノキシジル液は皮膚に浸透してしまい、アルコール分は皮脂を出す皮脂腺に吸収されやすく、髪の毛が誕生する場所である毛根に届きにくいというデメリットがありました。

新技術の手法の特徴

ミノキシジルを微粒子化(ナノ化)する新技術を用いると、ミノキシジルが肌に浸透せず、アルコールを使用していないため皮脂腺から吸収されにくくなります。
つまり、効率的に毛根に成分を届かせることができると考えられます。

また、従来の手法ではミノキシジルの濃度を高めることが難しかったが、新技術を用いることでミノキシジルの濃度を高めやすくなります。

マウスを使った研究結果について

現段階で毛のないマウスでの実験結果が発表されています。
一般の育毛剤を使用した場合、毛の生えるまでに11日かかったのに対し、微粒子(ナノ化)した場合9日で毛が生えたという結果になったそうです。

これは、微粒子(ナノ化)したことでミノキシジル成分が効果的に毛根に行き届いたことが考えられます。

今後の研究について

現段階では毛のないマウスを使っての実験に留まっていますが、今後ウサギなどの大型動物でも同様の効果があるか調査していくそうです。
さらに、毛根に吸収されやすい微粒子の大きさや形状を調べて、効果の高い育毛剤開発につなげるとしています。

最後に

ミノキシジルを微粒子(ナノ化)することで成分を効率的に毛根に届け、発毛効果をより発揮しやすくなると考えられます。
現状ではまだ、実験の対象がマウスに留まっており、今後人体への効果や安全性が認められていくのを期待したいところです。

さらに、この手法は水に溶けにくい薬剤を皮膚などから吸収させる効率を高めるのにも役立つとみられています。
例として、水に溶けにくい薬剤を使う点眼薬の有効成分を微粒子にすることで、角膜など粘膜で覆われている部分からの吸収率を高められたり、有効成分の濃度を高めるのにも使えるとされています。

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