アロエに含まれるアロインの薄毛予防効果とは

アロエに含まれるアロインの薄毛予防効果とは

昔から傷や火傷の治療、胃痛を緩和する薬として利用されてきたアロエには“アロイン”という成分が含まれています。このアロインは頭皮の環境を正常化し、育毛環境と整える効果があるということで調査しました。

アロエとはどんな植物か?

アロエとはどんな植物
アロエとは肉厚の葉を持つ多肉植物で、南アフリカを中心としてマダガスカル、アラビア半島などに約400種が分布しています。自生地は砂漠、草原、高地など幅広く、葉の形や姿も様々です。20cm程度に収まる小型種から10mを越す大型種まであります。

アロエに品種が多い理由は、アロエが強い生命力を持ち、どのような環境にも形態を変えながら適応してきたためと考えられています。

アロエの歴史とは?

アロエの歴史
アロエの歴史は古く、今から4000年程前にはすでに生薬として使われていたと考えられています。世界三大美女のひとりであるクレオパトラは、アロエの樹液をベースにしたジェルや化粧水をつくって肌に潤いを与え、エジプトの強い日差しから美しい肌を守っていたと言われています。日本には鎌倉時代に伝来し、江戸時代には「盧薈(ろかい)」という名前で漢方薬として用いられていたとの記録があります。

現在のようにアロエが食品として、また化粧品や軟膏として幅広く利用され始めたのは第二次世界大戦の頃からで、アロエの効果が科学的に解明されるにつれて活用の幅が広まっていきました。

日本で利用されているアロエの種類は?

アロエの種類は300種類あるいはそれ以上とも言われています。日本で有名なのはキダチアロエ、アロエベラ、ケープアロエです。

キダチアロエ

キダチアロエの原産国は南アフリカですが、日本の気候と相性がよく、日本国内でも多く栽培されています。日本の薬機法(旧薬事法)の関係から医薬品として使用することはできませんが、さまざまな食品や化粧品に利用されています。

アロエベラ

アロエベラは寒い日本では成育しにくく、海外の温暖な国々で盛んに栽培されています。キダチアロエにもアロエベラにも入っている有効成分アロインですが、アロエベラの場合は、アロインを除去して使用するということが薬機法で決められています。

ケープアロエ

ケープアロエは南アフリカが原産です。日本のドラッグストアや薬局で売られているアロエ含有の医薬品の多くは、このケープアロエが原料となっています。

なぜアロエが薄毛・育毛に有効だと言われているか?

なぜアロエが薄毛・育毛に有効か
アロエにはアロインという成分が含まれています。アロインはアロエの表皮部分に含まれている苦味成分で、主に腸内細菌の働きを活発化して大腸を刺激することによって便通を良くし、便秘を解消すると言われています。

日本では医薬品に指定されているため、原則としてサプリメントやアロエ加工食品には含まれていません。このアロインは薄毛対策にも効果を発揮するとされ注目されています。

アロインのAGAや薄毛の予防効果とは?

アロインの効果

AGAの原因である5αリダクターゼの抑制効果

アロエには「アロイン」という成分が多く含まれています。アロインは薄毛の原因となる5αリダクターゼという還元酵素の働きを抑制する作用があると言われています。

男性ホルモンであるテストステロンと5αリダクターゼが結びつくことによってジヒドロテストステロンが生まれます。これはAGA(男性型脱毛症)を引き起こす原因物質とされています。アロエに含まれるアロインが、5αリダクターゼの働きを抑制することによりテストステロンと結びつくのを防ぎ、それによって薄毛の原因となるジヒドロテストステロンを発生させにくくするという効果があるとされています。

紫外線から頭皮を守る

紫外線を受けると毛母細胞が損傷し、髪の成長に悪影響を及ぼします。また、毛のキューティクル表面が乾燥して剥がれてしまうことによって髪のトラブルに繋がります。アロインには紫外線から頭皮や毛髪を保護する効果があると言われています。

頭皮を健康に保つ

アロインには頭皮の余分な皮脂の分泌を抑える効果があります。頭皮から皮脂が過剰に分泌されてしまうと、毛根をふさいでしまい、抜け毛や薄毛の原因になってしまいかねません。また、アロインには頭皮の炎症を抑制する殺菌効果があります。頭皮の健康を整え、発毛しやすい環境を整えるのに有効に作用します。

頭皮環境にも良いアロイン有効な効果とは?

頭皮の保湿

アロエベラの葉肉にはムコ多糖類が含まれています。これには肌の水分を保持してくれる働きがあり、乾燥対策や保湿に効果を発揮します。

タンニン酸が毛根の神経を修復する

ポリフェノールの一種であるタンニン酸には毛根の神経を修復する働きがあります。毛根の神経を修復することによって刺激に対する感受性が高まり、毛母細胞の活性化に繋がる効果があります。

アロエに含まれるアロインは、頭皮の環境を整え、抜け毛を防止に有効な成分であると言われていますが、まだ医学的根拠に乏しいのが現状です。

アロエ育毛剤の作り方

アロエ育毛剤の作り方
手作りのアロエ育毛剤の作り方を紹介します。アロエの育毛効果に関しては医学的根拠が乏しいのが現状ですが、民間療法のひとつと捉え日常の薄毛対策に取り入れてみてもいいかもしれません。

アロエ育毛剤(アルコール有り)

  1. まずはキダチアロエを5mmくらいの間隔で刻みます。この時、皮はつけたままにしてください。
  2. その後、密閉容器の中にアロエを移し、そこにホワイトリカーを注いで漬け込みます。基本的には果実酒を作るときの方法に準じてください。
  3. ホワイトリカーとアロエが入った容器を密閉して、そのまま冷暗所に起きます。夏場なら冷蔵庫に入れてください。1ヶ月待てば完成です。噴射式のノズル容器に移して、育毛剤として使用してください。

アロエ育毛剤(アルコール無し)

  1. キダチアロエをミキサー、またはフードプロセッサーに投入して細かく砕いてください。
  2. その後、鍋に移して30分くらい煮込みます。十分に煮込んだら、固形のアロエを取り除くために濾過します。
  3. 最後に粗熱をとってから冷蔵庫で保管し、育毛剤として使用します。ペースト状の仕上がりなので、頭皮につけてから指でマッサージするように揉み込んでください。

※注意:これらの手作り育毛剤には保存料、防腐剤などが入っていないので、基本的に2週間程度で使い切るようにして下さい。また、頭皮に使用する前に必ずパッチテストをして下さい。使用中に荒れやかゆみなどの異常が出た場合使用を中止して下さい。もし炎症がひどくなった場合は早めに医師に相談してください。

育毛以外のアロエの健康効果とは?

便秘解消効果

アロエに含まれるアロインやアロエエモジンなどの成分には、大腸を刺激する作用を持っています。大腸が刺激され活発に動くことより、便通がよくなり便秘解消に効果があると言われています。

火傷への効果

アロエベラの葉の内部にある半透明な葉肉部分には、日焼けなどの軽度の火傷に伴う痛みを和らげる効果があると言われています。火傷をすると皮膚に炎症が起こります。この炎症をアロエに含まれているサルチル酸やペレクチンが抑えます。また、ビタミンCや多糖体などが皮膚の細胞を活性化し、免疫を調整する成分が皮膚の修復と再生に働きかけます。アロエに含まれる様々な成分が一緒に働くことで炎症がおさまり、もとの正常な皮膚の状態に戻すのを助けます。

最後に

アロエの様々な健康効果は広く認められていますが、男性ホルモンを抑制して薄毛を改善する効果についてはまだ医学的根拠に乏しいのが現状です。あくまでも民間療法の一種として捉え、発毛目的よりも頭皮ケアにとして、日常の薄毛対策に取り入れるほうが良さそうです。

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本記事の寄稿者情報

鈴木亮輔
31歳独身。趣味はPCの自作と猫カフェ巡り。新宿のIT会社に勤務するサラリーマンです。20代中盤から徐々に抜け毛が増えて薄毛(M字部分)になり始め、長年に渡り自身で育毛剤を自作するなどの抜け毛や薄毛の改善方法を模索した実体験や、AGAクリニックの通院体験を活かして記事の執筆をしています。薄毛に悩む人は一人でも減ることを祈って、薄毛や育毛対策に有効となる情報を発信をしていきます。
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