
スーパーやコンビニなどで手軽に買えるバナナにも実は育毛効果が期待されています。そんなバナナの育毛効果を成分などから分析していきたいと思います。
目次
バナナとはどんな果物か?
バナナとはバショウ科バショウ属の中で果実を食用とする品種の総称や、その果実を指します。品種によっては熟すまでは毒を持つものもあります。
日本では古くは芭蕉と呼ばれていましたが、実を食するものは実芭蕉とも呼ばれます。
バナナに含まれる成分
バナナにはたんぱく質、脂質、炭水化物、灰分、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛、銅、マンガン、カロテン、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6、ビタミンC、ビタミンE、葉酸、パントテン酸、水溶性食物繊維、不溶性食物繊維などが含まれています。
また、皮膚や髪の毛の成長を補うビタミンB2や、糖質の代謝を促し、中枢神経や末梢神経の働きを正常に保つ働きをするビタミンB1、糖質、脂質、タンパク質の代謝を促すナイアシン、身体の成長を促進し、皮膚炎を防止する働きをするビタミンB1などは、果物や野菜の中でバナナが最も多く含有しています。
バナナに含まれる育毛に効果的な成分
ビタミンB6
バナナの持っている栄養素の中で、育毛に効果があるとして最も注目されているのがビタミンB6です。このビタミンはピリドキシン・ピリドキサール・ピリドキサミンを主成分とする生理活性物質で、髪の毛を構成するたんぱく質のひとつであるケラチンの生成を促す働きのあるビタミンです。
またビタミンB6には、頭皮が過剰に皮脂を分泌するのを防ぎ、炎症を防止することで頭皮を健康的に保つ働きもあります。バナナにはこのビタミンB6が、100グラムあたり0.38mgと果物の中ではトップクラスの含有量を誇ります。これは1日の必要量の20%にあたります。
ビタミンB2
髪の毛をつくる毛母細胞を活発化させ、たんぱく質や脂質の代謝を促すビタミンです。バナナは皮をむいてそのまま食べられるので効率よく摂取することができます。
ビタミンB3
皮膚のコンディションを整え、皮膚炎を予防する働きがあります。
ポリフェノール
赤ワインや緑茶に多いとされるポリフェノールはバナナにも多く含まれています。熟したバナナほど多く含まれています。ポリフェノールには強い抗酸化作用があり、頭皮の老化を防ぎます。
カリウム
カリウムは血圧を正常に保ち、ストレスを軽減する効果があるミネラルです。果物中では最もカリウムが含まれているのがバナナです。
マグネシウム
これも身体に必要なミネラル分です。不整脈を防ぎ、神経の興奮を静めてストレスを軽減します。また、骨を構成する成分でもあるので、カルシウムが豊富な食品と合わせて食べるとよいでしょう。
セロトニン
神経を落ち着かせ、片頭痛を予防する成分で、バナナ以外の果物にはほとんど含まれていません。
育毛効果として注目されるシクロユーカレノンとは?
シクロユーカレノンとは、バナナの皮に含まれる植物ステロールの一種であり、近年の研究で5αリダクターゼを阻害する効果があることが発見されました。
AGA(男性型脱毛症)は主に前立腺でつくられるテストステロンが、この5αリダクターゼと結合することにより抜け毛の原因物質であるDHT(ジヒドロテストステロン)へと変換されることにより引き起こされます。このジヒドロテストステロンが抑制させることによって抜け毛を減らす効果を期待できるというわけです。
今後この研究が進めば、シクロユーカレノンを使った育毛剤が誕生するかもしれません。
バナナに含まれるたんぱく質の特徴とは?
髪の主成分のタンパク質ケラチン18種類のうち、バナナには17種類も含まれています。残り1種類は体内でケラチンの成分に変わります。
つまり、バナナを食べることで、毛髪に関わる多くの成分を摂取することができます。
また、手軽に摂取できることもバナナのメリットと言えます。
バナナは手軽摂取できる、薄毛・育毛対策の食材と言うことができます。
バナナを食べるタイミング
バナナは、青い状態でもなく黒い斑点(シュガースポット)の出た状態でもなく、全体が黄色い状態が一番ビタミンが豊富とされています。このタイミングが一番の食べ時だと言えます。
バナナを食べる際の注意事項
バナナは冷えを誘発し、体を冷やしてしまうものと言われています。食べすぎると冷え過ぎによる内臓機能の減退に繋がってしまいます。
人それぞれ体質は違いますので必ずしもそうなるとは限りませんが、体質を理解した上で適量を摂取するようにして下さい。
日本でのバナナの歴史とは?
日本に初めてバナナが輸入されたのは明治時代のことで、当初は台湾から輸入していました。1963年に日本でバナナの輸入が自由化され輸入量が急増しましたが、70年代には台湾産にかわってエクアドル産のプランテーションバナナが主流になりました。
その後、フィリピンのミンダナオ島に、日本へ輸出するための広大なバナナプランテーションができ、フィリピン産バナナが多く安く店頭に並ぶようになりました。現在でも、フィリピンからのバナナが輸入量の85%~90%を占めています。
日本人のバナナの消費量・輸入量
日本に輸入される果物のうち半分以上を占めているのがバナナです。国内での消費量も、みかんに次いで2位になっており、りんごより多く食べられています。これは、1年中収穫できることが要因だと思われます。しかし、日本での1人当たりの平均消費量は年間7~8kgで、ヨーロッパや北米の15~16kgと比べても低いのが現状です。
まとめ
スポーツのシーンで摂取されることが多い、栄養豊富なバナナには頭髪に関係する成分も多く含まれていました。一年中、安価に手に入れることができる果実なので日常の食生活に加えて、体内から発毛環境向上にアプローチしてもいいかもしれません。
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