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AGA治療の定番薬「プロペシア(フィナステリド)」の効果や副作用とは

AGA治療の定番薬「プロペシア(フィナステリド)」の効果や副作用とは

プロペシアとはMSD製薬(旧 万有製薬)が製造販売をしているAGA(男性型脱毛症)の治療薬です。プロペシアは2005年10月に厚生労働省にAGA治療薬として承認され、その後10年間以上日本で使用されている最も歴史あるAGA治療薬であると共に、現在はAGA治療の定番薬として普及をしています。このページではAGA治療においてプロペシアがどの様な特性を持つ薬なのか、そして薄毛治療においてどの程度効果があるのか、また作用機序や副作用などプロペシアを服用する上で知っておくべき重要なポイントを紹介していきます。

プロペシアとは

まずプロペシアという薬を理解する上で、その開発経緯や「フィナステリド」との違いなど、プロペシアの基本的な知識をおさえていく必要があります。そこでまずは簡単にプロペシアの概要情報を紹介していきたいと思います。

薬が開発された経緯

1992年にアメリカに本社を置くメルク社が「フィナステリド」という成分の研究開発の末に前立腺肥大症の治療薬として商品名「プロスカー(5mg)」の発売を開始しました。その後フィナステリド1mg用量の研究によりAGA(男性型脱毛症)の進行を遅らせることが判明し、1997年にアメリカのFDAで正式にフィナステリド1mgがAGA治療薬として許可がおり処方が開始されました。

なお、日本では1年間の臨床試験の末に2005年10月にAGA治療薬として認可がおり、同年の12月から「プロペシア」という製品名で日本で処方が開始されています。

こういった経緯を見ると、プロペシアは元々は前立腺肥大症の治療薬の薬として開発され、偶然の産物としてAGA治療薬として利用され始めたことが分かります。

プロペシアとフィナステリドの違い

インターネットで「プロペシア」を調べると、必ずといって良いほど「フィナステリド」という単語を見かけると思います。一部のホームページではごちゃ混ぜで記載をしているところがありますが、この2つの名称には明確な違いが存在します。そこで具体的にこのフィナステリドとプロペシアは何を指すモノなのかの定義を説明していきたいと思います。

・フィナステリドの定義

アメリカメルク社が開発した抗アンドロゲン作用を持つ「成分名」です。その為、フィナステリドという商品名(薬剤名)の薬は存在しません。

・プロペシアの定義

フィナステリドの成分を配合したMSD製薬が販売している商品名です。その為、販売元であるMSD製薬以外がプロペシアを製造及び販売することは出来ません。なお、プロペシアには有効成分であるフィナステリド以外に「結晶セルロース、乳糖水和物、部分アルファー化デンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、ジオクチルソジウムスルホサクシネート、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、ヒドロキシプロピルセルロース、酸化チタン、タルク、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、カルナウバロウ」といった添加物が含まれています。

プロペシアの形状

プロペシアの形状
現在MSD製薬からは「プロペシア®錠0.2mg」・「プロペシア®錠1mg」というフィナステリドの成分濃度の異なる2種類のプロペシアが製造されています。

共に円形のフィルムコーティング錠剤でうすい赤色をしており直径7mm程度の大きさです。なお、「プロペシア®錠0.2mg」はPTPシートで28錠入った箱のタイプの種類しかありませんが、「プロペシア®錠1mg」はPTPシートで28錠と140錠タイプ、そして90錠入ったプラスチックの瓶タイプの物が存在します。

プロペシアの用法・用量

1日1回決まった時間に服用します。なお、必要に応じて適宜増量できますが1日1mgが上限となる為、それ以上服用することは出来ません。なお、女性への服用は禁止されていますので十分に注意してください。

またプロペシアに限った話ではありませんが、水以外での飲料を伴う服用は禁止されており飲酒した場合には服用時間をずらす必要があります。

プロペシアの効能・効果

男性におけるAGA(男性型脱毛症)の進行遅延に効果が認められています。なお現在ではプロペシアの有効成分であるフィナステリドを配合したAGA(男性型脱毛症)治療薬は90か国以上で承認の上で処方されており、AGA治療に対しての治療効果が世界中で認められていることが分かります。

効果に関しての3つの注意点

世界中で効果が認められているAGA治療薬であるプロペシア(フィナステリド)ですが、誰もが漫然と飲めばすぐに効果が表れる訳ではありません。プロペシアの効果に対して誤解を生まない為に、以下の3つの注意点を抑えておきましょう。

1:AGA(男性型脱毛症)にのみ効果がある

男性の薄毛の大半はAGA(男性型脱毛症)であるといわれていますが、それでも円形脱毛症や脂漏性皮膚炎による脱毛など様々な脱毛種類があり、そういったAGA以外の脱毛症には効果はありません。また、実際に髪が薄くなっていないにも関わらず精神状態で薄毛と感じてしまうなど、髪の毛はメンタルとも密接に関係している為、自分自身での状況把握及び原因の特定は困難です。その為、必ず医師の診察の上でプロペシアを処方してもらいましょう。

2:20歳未満の男性への有効性は不明

プロペシアの国内の治験には20歳以上の男性が対象であった為、20歳未満の男性への安全性及び有効性は確立されていません。最近ではAGA治療が手軽で低価格化になってきたことから低年齢化が進んでおり、20歳以下でプロペシアの服用を検討したいる男性も増えてきています。その場合には、予期せぬ事態に遭遇しないために事前に医師にしっかりと相談しましょう。また、女性の服用は年齢を問わず厳禁です。

3:最低でも6カ月間の連日服用期間

3ヶ月間の連日服用期間でもAGA(男性型脱毛症)の進行遅延効果が確認できる場合がありますが、通常は6カ月間の連日服用期間が必要です。プロペシアによるAGA治療は根気強く継続して薬を服用することから始まります。1,2カ月間程度で効果が確認出来ないといった理由で服用を中止してしまうと、それまでの努力が水泡に帰してしまうので注意してください。

AGAに対しての効果の仕組み

プロペシアがAGA(男性型脱毛症)の進行遅延に効果があることが分かったところで、具体的にどの様な仕組みやメカニズムでAGAの進行遅延効果を発揮するのかを詳しく解説していきたいと思います。

AGAになる仕組み

AGAの仕組み
まずプロペシアの効果の仕組みを理解する上で必要な知識である「AGA(男性型脱毛症)になぜなるのか」を理解しておくことが必要です。もし詳しく知っている方はこのセンテンスは無視して次に進んで下さい。

男性の睾丸や副腎で作られる男性ホルモン(テストステロン)が頭髪の毛根付近にある5αリダクターゼという酵素と結合し、ジヒドロテストステロン(DHT)という物質に変換されます。それがアンドロゲンレセプター(アンドロゲン受容体)と結合することで毛母細胞の細胞分裂を抑制してヘアサイクル(毛周期)を乱して短命化します。

なお、ヘアサイクル(毛周期)とは髪の毛が生まれて、育ち、活動を停止し、抜け落ちて、また生えてくるという髪の一生の事です。

通常は「5年(成長期)→退行期(2~3週間)→休止期→抜ける→最初に戻る」というサイクルをグルグル回っていますが、AGAになると髪の成長期がどんどん短くなり最終的に「1ヶ月(成長期)→退行期(1週間)→休止期→抜ける→最初に戻る」程に短くなります。

ヘアサイクル(毛周期)が短くなることで抜け毛の量は増加し、育つ期間も短くなるので髪も細く短いままで抜けてしまいます。そして最後は50回の生え代わりの寿命を使い果たし髪の毛が生えてこなくなります。更にAGAの詳細は下記ページでも紹介しているので参考にしてください。

AGA(男性型脱毛症)とは?症状や仕組み原因を解説

作用機序

プロペシアは正式に別名「5α-還元酵素阻害薬」とも呼ばれており、その名前の通り5α-還元酵素を阻害する作用を示します。男性ホルモン(テストステロン)と5α-還元酵素の結合を阻害(邪魔)することで、AGAの原因物質であるテストステロンの生産を抑制することで、AGAの進行や発生を遅延させる仕組みで効果を発現します。

なお、5α還元酵素には1型と2型の2種類が存在していますがプロペシアは5α還元酵素2型のみに阻害作用を示します。なお、5α還元酵素1型は側頭部・後頭部の皮脂腺に多く存在し、2型は前頭部・頭頂部の毛乳頭に多く分布することから、AGA(男性型脱毛症)は5α還元酵素2型が強く関連するといわれています。その為、プロペシアが5α還元酵素1型に阻害作用を示さないからといって不安になることはありません。

プロペシアの作用機序
参照:MSD製薬[プロペシア®作用機序]

プロペシアの効果のレベル

AGA治療においてプロペシアがどの程度効果があるかに関してですが、日本の場合は1つの明確な指標があります。それは公益社団法人日本皮膚科学会が策定した男性型および女性型脱毛症診療ガイドラインがあります。これはAGA治療において様々な治療法が効果や安全性を加味して推奨度が設定されています。詳細は下記で紹介していますので参考にしてみてください。

最新2017年の男性型脱毛症(AGA)診療ガイドラインとは?2010年版との比較も検証

その中でプロペシア(フィナステリド)は推奨度が最も高い「A」に設定されており、「男性型脱毛症にはフィナステリドの内服を行うよう強く勧める。」と明記されていることからもプロペシアのAGAに対しての効果は折り紙付きであることが分かります。

プロペシアの副作用

全ての薬に副作用があるようにプロペシアにももちろん副作用があります。薬と上手く付き合っていくには副作用やリスクを如何に上手くコントロールするかが非常に重要なポイントになってきますので、しっかりと抑えておきましょう。

副作用の確立

対象276例中11例(4.0%)に14件の副作用が認められています。これが高いか低いかは個人の判断するとことですが、比較例として鎮痛剤の「ロキソニン」は13,486例中409例(3.0%)に副作用が認められています。なお、主な副作用の具体的な症状は下記の通りです。

リビドー減退

副作用としてのリビドー減退は3例(1.1%)認められました。リビドー減退とは男性の性欲や性衝動が減退することです。 オーストリアの精神医学者であるジークムント・フロイトが性的衝動を発動することを「リビドー」と名付けたことがこの名称の由来となっています。

勃起機能不全

副作用としての勃起機能不全2例(0.7%)認められました。勃起機能不全はED(ErectileDysfunction)とも呼ばれています。ストレスや不規則な食事、高血圧、糖尿病など様々な要因でも引き起こされることが分かっています。

プロペシアの良くあるQ&A

ではプロペシアを服用するにあたり、良くある質問をQ&A形式で紹介していきたいと思います。

Q:プロペシアを服用して献血をすることは出来ますか?

A:プロペシアを服用している方は献血をすることが出来ません。服用が禁止されている女性にも献血で採取した血液が輸血される可能性がある為です。血液を経由して女性にプロペシアの成分が入った場合、妊娠時の胎児に生殖器に異常を発現するリスクが高いとされています。

Q:価格が安いのでプロペシアは個人輸入しても良いのでしょうか?

A:医師の処方箋が必要や医薬品でなので、個人輸入は行わないようにしましょう。必ず医師の診察の上で処方してもらうことが重要です。薬の濃度コントロールは素人判断では不可能ですし、副作用が出た際にどこにも頼ることが出来ません。また、個人輸入自体も非常に危険で、完全な偽薬や全く異なる薬がパッケージだけ正規品の様に送られてくるケースもあります。プロペシアは医薬品であり安心や安全はお金で買えないことを今一度見直してみてください。
参照:厚生労働省[プロペシア(PROPECIA)(男性型脱毛症用薬)に関する注意喚起について]

Q:プロペシア1mgを割って0.5mgずつ飲みたいのですが可能でしょうか?

A:プロペシアを砕いたり割ったりすることは禁止されています。絶対にしないようにしてください。プロペシアを砕くことで薬の粉末が空気中に飛散して女性が吸い込む可能性があります。

Q:プロペシアは飲み続ける必要がありますか?

A:プロペシアはAGAを根治出来る薬ではありません。あくまでAGAによる薄毛の症状を抑制して遅延させる効果です。その為、薄毛が気になる以上は服用が必要です。ただ、加齢に伴い男性ホルモンの分泌量も20代を境に減少していきますので漫然と飲む必要もないケースもあります。とはいえ、薬の服用に関しては自分の独断で判断せずに必ず担当医師に相談の上で服用方法を決めて下さい。

Q:プロペシアは1日でも飲む忘れると効果がなくなりますか?

A:1日プロペシアを飲み忘れたからといって効果が0に戻ることはありません。理由は体質に働きかけて徐々に短くなった毛周期(ヘアサイクル)を徐々に基の年数に戻すことでAGAの進行を妨げる効果を発揮するので、断薬した場合はその逆で徐々に毛周期(ヘアサイクル)が短くなるので、1日~数日で急激に短くなって突然AGAが急激に進行することはありません。

プロペシアの参考サイト

MSD製薬プロペシア錠 添付文章
MSD製薬 AGA-news
MSD製薬 くすりのしおり プロペシア錠

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