アントシアンやイソフラボンが豊富な黒豆が薄毛策に効果がある理由とは

アントシアンやイソフラボンが豊富な黒豆が薄毛策に効果がある理由とは

正月によく食べられる黒豆。この黒豆に含まれているアントシアンには育毛に有効に作用する成分ということで調査しました。

黒豆とは?

黒豆の正式名称は黒大豆と呼び、大豆の種類の1つで表皮の色が黒いものを指します。日本では倭名類聚抄(935年)に食品として鳥豆(黒豆)の記載があるほど古くから栽培されている植物で、平安時代には黒豆は栽培されていたと考えられています。

江戸時代、文化2年(1805年)の「本草綱目啓蒙」には「和名に大豆と呼ぶは味噌豆の事にて黄大豆なり。薬方に「大豆というは皆黒大豆にして黒豆の事なり」と記載されるほど、古くから黒豆の効果は知られていました。お節料理で食べられるイメージの強い黒豆ですが、お節料理に黒豆を食べるようになった理由は、昔から「黒い色は邪気を払い災いを防ぐ」、「黒い色は健康を意味しマメに達者で皺のよる迄長生きを」と祈って、食べるようになったと言われています。

黒豆に含まれるアントシアンの育毛サポート効果とは?

黒豆に含まれるアントシアン
黒豆の皮にはアントシアンというポリフェノールの一種が豊富に含まれています。これは黒豆であれば皮にのみ含まれている成分で、このアントシアンは強力な抗酸化作用を発揮します。

人間は、紫外線やタバコ、ストレスなどによって活性酸素を作り出してしまいます。さらに言えば、呼吸をするだけでも活性酸素を作り出します。呼吸によって体内に取り込まれる空気の約20%は酸素ですが、そのうち2%は活性酸素に変更されると言われています。
活性酸素は体の錆と例えられて悪いイメージがありますが、全てが悪影響を及ぼすわけではありません。

ほとんどの活性酸素は体内に侵入した細菌から、強い酸化力で保護したり酵素の働きを促したりと、健康維持を向上させる働きをします。しかし、この量が増えすぎてしまうと、細胞にダメージを与え、老化や生活習慣病を引き起こす原因になります。
活性酸素が増えすぎることを防ぐアントシアンは、皮膚の一部でもある頭皮を健康で若々しい状態を導くことができ、育毛環境向上に繋がります。

アントシアン以外の黒豆に含まれる育毛有効成分とは?

黒豆には強い抗酸化力を発揮するアントシアン以外にも育毛に効果的な成分を多く含んでいます。

イソフラボン

黒豆にはイソフラボンが豊富に含まれています。イソフラボンには抜け毛や薄毛の原因となるDHT(ジヒドロテストステロン)を抑制する効果があります。DHT(ジヒドロテストステロン)とは男性ホルモンの一種であるテストステロンと、5αリダクターゼという酵素が結びついて生成されます。

このDHT(ジヒドロテストステロン)が毛乳頭細胞の受容体に結合してしまうと、髪の毛が細く弱くなり、薄毛や抜け毛を引き起こします。イソフラボンはこのDHT(ジヒドロテストステロン)を抑制し抜け毛や薄毛を防ぎます。

タンパク質

髪の毛の、約99%はケラチンと呼ばれるタンパク質で構成されています。タンパク質は髪の材料になる成分ですが、体を作る上でも非常に大切な成分の一つで、筋肉・皮膚・臓器・血液・細胞などの構成にも深く関与しています。タンパク質は生命維持に必要な身体のパーツで優先的に使われるため、生命維持直接関係のない髪の毛は消費される優先度も低くなってしまいます。

よって、日頃からタンパク質が不足しない食生活を心掛けることは大切です。黒豆には植物性の良質なタンパク質が豊富に含まれています。

ビタミンE

ビタミンBは髪の毛のコラーゲンを合成するために欠かせないビタミンです。
ビタミンEはアントシアン同様、抗酸化力の優れた脂溶性のビタミンです。このビタミンEは血管を保護し丈夫で健康な状態に導くとともに、血行促進効果があります。

血行が促進されると、頭全体に育毛に必要な栄養や酸素が供給され、育毛環境をサポートします。また頭皮細胞を破壊する過酸化脂質の生成を抑える働きもあり、頭皮を健康な状態へと導きます。

ビタミンB1・ビタミンB2

黒豆に含まれているビタミンB1は代謝を助けエネルギーを作る働きがあります。またビタミンB3とともに脳や神経を正常に保つ働きがあります。ビタミンB2には皮脂の分泌を抑え、頭皮を健康で清潔な状態に保つ働きや、新陳代謝を活性化させることによって発毛を促す効果があります。

イノシトール

イノシトールとは水溶性のビタミンB様物質のことです。ビタミン様物質とは、ビタミンと同じ働きをするが、ビタミンとして認められていない物質のことを指します。このイノシトールは、脂肪が肝臓に溜まるのを防ぐ効果があり、脂肪肝を改善する作用があります。

その働きから別名抗脂肪肝ビタミンとも呼ばれます。また、コレステロールの流れをスムーズする働きもあり、動脈硬化の予防にも効果を発揮します。

イノシトールは、神経細胞に栄養を供給し、脳の働きを正常に保つ働きもあります。神経細胞を活性化させることによって、頭皮環境を健康に保ち、抜け毛や湿疹などの頭皮トラブルを予防します。

黒豆の皮に含まれるアントシアンの効率的な摂取方法とは?

黒豆の煮出し

黒豆の皮に含まれるアントシアンを摂取するのは煮出した煮汁を飲むことが一番効率的です。煮汁の作り方はとても簡単なのでご紹介します。

    材料

  • 黒豆 50g
  • 水  1ℓ

    作り方

  1. 黒豆を上記の分量の水に12時間程度浸してきます。
  2. 浸した水ごと黒豆を火にかけます。
  3. 沸騰するまでは強火にかけ、その後は弱火で20分間程煮ます。
  4. 鍋を火からおろして、煮汁をざるでこしとったら完成です。

1日3回、コップ1杯程度を目安に飲みます。

※注意:作った煮汁は冷蔵庫で保存して、1日で飲みきるようにしてください。味はほとんどないので、お好みで砂糖や蜂蜜で味を調えると、より飲みやすくなると思います。

黒豆黒酢

黒豆をそのまま食べることで、皮に含まれているアントシアンは勿論、イソフラボンやタンパク質も摂取することができます。ここでは黒豆黒酢の作り方をご紹介します。

    材料

  • 黒豆 50g
  • 黒酢 30ml
  • 蜂蜜 小さじ2
  • 水  1ℓ

    作り方

  1. 黒豆を軽く水洗いして材料の水に一晩つけておきます。
  2. 黒豆をもどした水ごと鍋に入れて火をかけ、沸騰したら中火で約1時間煮込みます。この時、アクがでてもとらないで下さい。水が少なくなったら適量さし水をして、湯量を一定に保つようにします。
  3. 1時間程煮込んだら、黒酢と蜂蜜を加えてひと煮立ちさせます。火を止めて冷ましたら完成です。

注意:1日のうち、2~3回に分けて食前に煮汁ごと食べます。食べる前にレンジなどで温めると効果がアップします。出来上がった黒豆黒酢は密閉容器に入れて冷蔵庫で保存し、1週間以内に食べきってください。

黒豆きな粉を使ったドリンク

スーパーなどで市販されている黒豆きな粉を使ったドリンクご紹介します。粉末にしているので、黒豆全てを効率的に摂取することができます。

    材料

  • 牛乳 200cc
  • 黒豆きな粉 大さじ1杯

    作り方

  1. 耐熱カップに牛乳200ccを入れて電子レンジで1分程加熱します。
    ※ぬるい場合は10秒ずつこまめに加熱してください。
  2. 黒豆きな粉を①に入れてかき混ぜたら完成です。

※甘みが足りない場合は蜂蜜や砂糖を入れて調整してください。

最後に

黒豆には、アントシアンやイソフラボン、良質なタンパク質が豊富に含まれており、これらの成分が育毛に有効に作用することが分かりました。なかなか食べる機会の少ない食べ物なので、意識して日常に取り入れてみることをオススメします。

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本記事の寄稿者情報

鈴木亮輔
31歳独身。趣味はPCの自作と猫カフェ巡り。新宿のIT会社に勤務するサラリーマンです。20代中盤から徐々に抜け毛が増えて薄毛(M字部分)になり始め、長年に渡り自身で育毛剤を自作するなどの抜け毛や薄毛の改善方法を模索した実体験や、AGAクリニックの通院体験を活かして記事の執筆をしています。薄毛に悩む人は一人でも減ることを祈って、薄毛や育毛対策に有効となる情報を発信をしていきます。
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