薄毛やAGAの基礎知識や対策法を紹介します。

AGAや薄毛対策情報の「Hamilton Journal」

毛髪再生医療がAGA治療の救世主となるか?! 髪の毛の“モト”毛包の大量培養が可能に

毛髪再生医療がAGA治療の救世主となるか?! 髪の毛の“モト”毛包の大量培養が可能に

ざっくり要約3ポイント

1:毛髪再生医療とは、再生毛包原基を取り出し増殖させ体内に戻すという治療法です。
2:19年度にも脱毛症の男性に試す臨床研究を始める目標としている治療法です。
3:まだ研究中ではあるものの実用化されれば様々なメリットが考えられる治療法です。

日経ビジネスオンラインで、毛髪再生医療に関する記事がありましたのでご紹介いたします。

AGA・薄毛のメカニズムについて

鏡を見ながら髪型を気にしている男性の画像
AGAとは【Androgenetic Alopecia】の略で「男性型脱毛症」を意味しています。
成人男性よく見られる薄毛の状態で、おでこの生え際でいわゆる“M字”と呼ばれる部分、頭頂部、もしくはその両方から薄毛の症状が現れてきます。

AGAは以下の流れで進行して行きます

  1. 抜け毛が徐々に増えていき、気になり始める
  2. 頭頂部、前頭部のどちらか、もしくはその両方の部分の薄毛が薄くなる
  3. 細くて細かい抜け毛が増え始める(抜け毛のミニチュア化)
  4. 頭頂部、前頭部のどちらか、もしくはその両方の部分の薄毛が目立ってくる
  5. 毛根から新しい髪の毛が生えてこなくなり、頭皮がつるつるの状態になる

個人差はあるので進行具合は様々ですが、年単位で薄毛の進行が徐々に進んでいます。

現在のAGAの治療とは

AGAの現在の治療は、内服薬と塗り薬などを用いられています。

内服薬にはヘアサイクルを整え、脱毛を減らす効果のあるフィナステリド(プロペシア)や、デュタステリドなど、

塗り薬では、細胞の増殖やタンパク質の合成を促進することによって発毛作用を促す効果のあるミノキシジルが用いられます。

さらに内服や外薬とは別に、自分の後頭部及び側頭部からドナー(毛法)を採取して、グラフト(移植する単位)に株分けして、それを薄毛の症状が出ている部位に移植をするという自毛植毛法という治療法もあります。

毛髪再生医療とは

毛髪再生医療は、髪の毛のヘアサイクルに関与する毛包の成長に関わる細胞を取り出して、体外で培養し増殖させた後、再び体内に戻すという薄毛治療法です。

毛髪再生医療のメカニズムを図化した画像朝日デジタル

毛髪再生医療に関する研究内容について

理化学研究所生命機能科学研究センターの辻孝チームリーダーは、マウスのひげの毛包にある「上皮性幹細胞」と「間葉性幹細胞(毛乳頭細胞)」の2種類の幹細胞を取りだして培養し、それぞれを集めて密着させ、毛包のもとになる「再生毛包原基」と呼ばれる組織を作りました。

その再生毛包原基を、生まれつき毛のない別のマウスの背中に移植したところ、背中から毛が生えたという論文を2012年に発表しています。

ひげから作った再生毛包原基を移植した部分に毛が生えたねずみの画像ひげから作った再生毛包原基を移植した部分に毛が生えた

研究チームは男性ホルモンの影響を受けにくい後頭部の毛包から2種類の幹細胞を取り出せれば、再生毛包原基を培養でき、それを薄毛の部分に移植すれば、移植先の頭皮で発毛するとし、19年度にも脱毛症の男性に試す臨床研究を始める目標としており、実際に人の毛包から2種類の幹細胞を取り出して増やすことに成功しています。

毛髪再生医療のメリットとは

毛髪再生医療に関しては研究途中ではあるものの、次のようなメリットが期待できます。

女性にも応用が期待できる

女性にとって「髪は女の命」とまで表現されるように、容姿を印象付ける重要な要素の一つである一方、現在医療機関で処方されるAGAの治療薬であるフィナステリドやデュタステリドは、男性でしか有効性と安全性が証明されておらず、現状女性には使えません。

毛髪再生医療は、理論上男女問わず効果的であると考えられています。

治療薬が効きにくくなることがない

内服薬や塗り薬として、現状AGAの治療に使われているフィナステリド、デュタステリド、ミノキシジルなどは脱毛症が進行してしまうと、毛母細胞や毛乳頭細胞が反応しにくくなり、効果に限界があるとされています。

しかし毛髪再生医療は、これらの成分の作用で発毛を促すというメカニズムとは異なるため、治療薬が効きにくくなるという心配がありません。

安全性が高い

毛髪再生医療は、患者自身から採取した細胞を使用して、もとある毛包を活性化させるために免疫拒絶などの副作用が少なく、比較的に安全性の高い治療法であると言われています。

毛髪再生医療の現状とは

理化学研究所の辻孝チームリーダー 時事ドットコムニュース

2018年6月4日に理化学研究所と再生医療ベンチャーのオーガンテクノロジーズが来月7月から動物を使って安全性を確かめる実験を開始すると発表しました。
実験が問題なく進めば、人に対しての臨床研究を開始し2020年には実用化を目指すとしています。

さらに京セラと再生毛包の規格化や、自動大量生産に向けた技術開発を進めているそうです。

研究が上手くいけば、20日間に髪の毛1万本に相当するおよそ5000の「毛包」を作り出せるとのことで、注目が集まっています。

毛髪再生医療実験でマウスに毛が生えた状況を放送したテレビ番組を写真に撮った画像
毛髪再生医療実験でマウスに毛が生えた状況を放送したテレビ番組を写真に撮った画像

毛髪再生医療実験のニュースを放送するテレビ番組のスクリーンショット画像

2018年 6月5日放送のワイド!スクランブル(テレビ朝日)でも研究について放映されており、注目の高さがうかがえます。

最後に

毛髪再生医療は常に進化しており、臨床結果を元に人への応用の研究が進むと考えられます。

研究途中で正確なエビデンスがあるわけではありませんが、今までの治療薬では効果がなかった人や、女性にも応用でき薄毛で悩む人への更なるアプローチが可能になり、また安全性が高い治療法と考えられそうです。

薄毛で悩む身としては、一日でも早い研究の進化し、安全かつ低価格な治療法が発表されることを期待したいところです。

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